V逸するも、渋野日向子が輝きを取り戻した! 全米女子オープン、ワクワク・ドキドキの4日間!

渋野日向子がまた日本中のゴルフファンを沸かせました。

日本時間の13日未明から始まった今年最後のメジャー大会『全米女子オープン』、急遽繰り上げ出場が決まった渡邉彩香を含め日本人選手が総勢18名とこれまでに無い大人数の出場となりました。

戦前の予想(日本国内)ではなんと言っても畑岡奈紗がダントツに高く初のメジャー制覇を期待されていました。

国内戦終盤で復調してきた渋野日向子、国内メジャー2勝の原英莉花、抜群の安定感を見せる古江彩佳にも十分チャンスありという記事も目にしましたが、正直海外メジャーはそう甘くは無くベスト10に入れば上出来では無いかと思っていました。

コロナ渦の中で12月に延期された『全米女子オープン』テキサス州のチャンピオンズGCでの開催ですが、日没時間などの兼ね合いから予選ラウンドはサイプレスクリークコースとジャックラビットコースに分かれて行うという変則方式をとっていました。

決勝ラウンドに使われるサイプレスクリークコースは距離も長く複雑な傾斜のグリーンがあり超難関コースと聞いていました、距離が無く易しいとされているジャックラビットコースでいかに貯金を稼ぐかが鍵となりそうな予想でした。

大会第1日目、渋野日向子が難関サイプセスクリークコースでのラウンドで最高の滑り出しを見せました、4バーディー1ボギーの「68」で回り首位と1打差の3アンダー2位発進です。

ティショットでのドライバーが好調で2打目もピンに絡むショットが多く、パットも距離感が絶妙で惜しいバーディーパットが何回かありましてあと5アンダーくらい出ていてもおかしくない内容でした。

渋野本人も終了後の記者会見で「100点でいいです(笑)100点以上ですね、出木杉君です。」と満面の笑顔で答えていました。

最高の大舞台で調子を上げて結果を出す、まだ1日目ですがメチャ嬉しかったしメジャー2勝目への期待が高まりました。

大会2日目はジャックラビットコースでのラウンドです、全体的にはスコアが伸び悩む中なんと渋野日向子がバーディーラッシュ、6バーディー2ボギーの「67」をマークして通算7アンダー、2位に3打差の単独首位で決勝ラウンドを迎えます。

予選ラウンドを終えて他の日本人選手の結果はどうでしょう?

期待していた古江彩佳は8オーバー、原英莉花においては19オーバーとメジャーのコースに全く太刀打ちできなかった結果あえなく予選落ち、個人的に予選突破して欲しかった西村優菜も撃沈、上田桃子と勝みなみは2打足りずでした。

結局予選突破できたのは渋野の同門三ヶ島かな、青木翔コーチの株がまた上がりました(笑)比嘉真美子、河本結、稲見萌寧、岡山絵里、高橋彩華、畑岡奈紗の計8人でした。

あと、日本在住のフィリピン人ユウカ・サソウは2アンダー6位タイで決勝ラウンドに進みましたがマサトにとってはどうでも良いです。

大会3日目、渋野日向子は最終組でリン・グラント(スウェーデン)、ケイトリン・パップ(米)というアマチュアの2人と回りました。

悪天候が予想されていましたが、幸いにも大きな崩れは無く日が照ると北欧育ちのリン・グラントは半袖でのプレーをしているほどでした。

渋野日向子のこの日は、さすがに単独首位ということでかなりの緊張感があったのか、前日までの切れの良いショットが影を潜め、2打目が中々ピンに絡んでくれません。

スタートホールからいきなり3パットのボギー発進で流れをつかめません、しかしなんとかアプローチで凌いでパーを拾いますがバーディーがきません。

結局この日は1バーディー4ボギーの74とスコアを落としますが、通算4アンダーで単独首位を死守しました。

スコア的には落としていますが、この日の平均スコアが74.6でアンダーパーが2人だけという事から見ても、よく粘って耐えた1日だったと思います。

日曜日の最終日は悪天候の中スタートしたものの雷雨により中断、回復が見込めず最終組はスタートできず順延が決定しました。

決戦は月曜日、渋野日向子のメジャー2勝目なるか運命の最終日、3日目までと打って変わってテキサスは真冬の寒さになりました。

寒さで飛距離が落ちてタフなコースがさらに難しくなっています、渋野は首位を守りきれるでしょうか。

最終組は渋野日向子を1打差で追うエイミー・オルソン、通算1アンダーのモリヤ・ジュタヌガン、1番ホールは3人ともパー発進2番で渋野がティショットを左に曲げてボギーが先行します。

優勝争いの緊張からか寒さのせいか渋野のショットに精彩がありません、思うようにパーオンできませんが粘りのアプローチで大崩れはしません。

同組のモリア・ジュタヌガンのプレーが遅く見ていてイライラしました、渋野がイマイチリズムに乗れなかったのも寒い中で待つ時間が長いということもあったのかもね

結果は2バーディー5ボギーの74通算1アンダーの4位で今年最後の大会を終えました。

優勝はこの悪条件の中4アンダーで回ったキム・アリム(韓)2位タイには実力者コ・ジンヨンとエイミー・オルソンが入りました、結局アンダーパーは渋野日向子を含めて4人だけとなりほとんどの選手は難コースにしてやられた結果となりました。

渋野は優勝こそ逃したものの日本のシブコファンのみならずゴルフファンを十分楽しませてくれました。

渋野の何か大きな事をやってくれそうという期待感は半端なく大きく4日間眠い目をこすりながらテレビにかじりついていた方は大勢いたことでしょう。

もちろんマサトもその中の一人ですがね、優勝を逃して残念な気持ちはありますがそれより良くヤッタ私たちを楽しませてくれてありがとうという気持ちの方が強いですね。

渋野日向子は必ずメジャーを何回も勝てる選手になる

今回の『全米女子オープン』を見ていて、渋野のプレースタイルが変わってきたことに気づきました。

昨年の『全英女子オープンゴルフ』の時はイケイケドンドン怖い物知らずの攻めのゴルフがツボにはまって気がついたら優勝していたという感じでした。

もちろんメジャーがまぐれで勝てるほど甘くはなく実力もあったのですが、天真爛漫な明るさで観客、マスコミはもちろん運までも味方につけての優勝だった気がします。

今大会の渋野はアメリカで戦うため、今後の大目標である5大メジャー制覇のために必要なマネージメントそしてアプローチとパットの繊細なプレーが格段に進歩してました。

厳しい条件の中の決勝ラウンドで大崩れせず粘り切れたのは取り組んでいる改革が徐々に自分のものとなってきているからだと思います。

結果が出なかったのはたった半年ほど、期待が大きいだけにちょっとした不調でも大きく取り上げられ、えせ評論家が面白おかしく書き立てていました。

渋野は悪い結果が続いても決してくさらず大きな目標に向かって努力を怠りませんでした、プロゴルファーになりたての女の子にとってかなり辛い時期でありましたが、こうも早く進化を結果で表すとは、シブコはやはりタダ者ではなかった。

このようなゴルフができれば米国ツアーでも十分通用するはずです、これで来季の渋野の活躍が楽しみになってきました。

『全米女子オープン』での4位は『全英女子オープンゴルフ』の優勝よりも価値のある濃い内容の大会だったと思います。

渋野日向子にはまだまだ大きな伸びしろがあります、未知数の力を秘めた魅力がゴルフファンを引きつけるのですね。

まだまだコロナ騒動は続きそうで、来季のトーナメントも不安材料はありますが順調にツアーが開催されればもっともっと進化した渋野日向子を見られそうで楽しみです。

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